プラモデルの誕生と普及
世界で最初に発売されたプラモデルは、フロッグのブランドで動力付きの木製模型飛行機を販売していたイギリスのLines Brothers社が、1936年に発売したフロッグ・ペンギンシリーズです。
当時の新素材であったプラスチックで模型を作る技術は、イギリス軍が教育に使用する航空機や軍用車両等の識別用モデルをプラスチックで作る技術を応用したものです。
フロッグ・ペンギンシリーズは1/72に統一された航空機のキットで、第二次世界大戦により中断されるまでに英国機を中心に発売されました。
第二次世界大戦中にはアメリカ国内でもプラスチック製の識別用モデルは多数作成され、大戦が終結すると、ホーク、レンウォール等の複数のメーカーがアメリカでもプラモデルの製造を始めました。
1950年代に入ると、オーロラ、リンドバーグ、レベル、モノグラム等のさらに多くのアメリカのメーカーがプラモデルの生産を始め、ヨーロッパでもイギリスのエアフィックスやフランスのエレール等が活動を開始し、プラモデルは急速に普及していきました。
フロッグやエアフィックスといったイギリスのメーカーの航空機キットが最初から1/72で統一されていたのに対し、アメリカのメーカーの初期のキットは箱のサイズに合わせた箱スケールのものが多かったですが、1950年代後半以降スケールの統一の動きが進み、多くのメーカーが1/72とともに1/48を航空機の統一スケールとして採用しました。
初期のプラモデルメーカーの多くは、木製模型飛行機のメーカーであったこともあり、初期のプラモデルは航空機が中心でしたが、1950年代半ば以降、艦船、戦車、自動車等のモデルも徐々に増加していきました。
そして1960年代は、欧米の多くのメーカーが数多くの名作キットを生み出す、プラモデルの黄金時代となります。
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